現状の評価
評価手法

ニホンジカ保護管理事業で設置された広域獣害防護柵
地域の自立再生にとっての重要な課題である野生動物による被害の現状を、ニホンジカ、ニホンザル、ヤマビル、アライグマの生息状況から山際に位置する大字を単位で評価してみました。これらの野生動物による被害が深刻化する危険性の高い地域は、旧津久井町、清川村、愛川町、厚木市にかけて丹沢山地の東側山ろく部に広がっていました。一方で、先の鳥獣被害アンケート結果では、これらの野生動物に加えてイノシシやハクビシンへの被害意識が、南山ろく、西南山ろくが高い状況です。このような不一致は、総合的な野生動物の生息状況調査の遅れ、分布域の拡大に対する被害対策の遅れを示唆しています。今後は野生動物による被害状況と住民意識の総合的な把握と、地域の実情にあった効果的で総合的な被害対策が必要です。