ホーム | 丹沢の現状と問題点 ニホンジカの保護管理 / 再生に向けた対策
ニホンジカの保護管理

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*対策案(右下表の)の候補地を、流域を単位として描いた対策マップ例 / 情報整備調査チーム報告書より作成

丹沢レポートONLINEについて
再生の目標 丹沢山地のシカ地域個体群を安定的に存続させ、生物多様性の保全と農林業被害の軽減を図ること

再生にむけた対策

対策案

再生目標を達成するために、現在の「ニホンジカ保護管理事業」をさらに充実させた対策を多面的に実施することが必要と考えられます。例えば、ブナ林域では、個体数調整や植生保護柵の設置、鳥獣保護区内での捕獲の検討などが必要です。人工林・二次林域では、林床植生の豊かな人工林の創出やシカの高密度化防止のための個体数調整などを検討します。里地・里山地域では、被害増加地域における計画的捕獲や被害対策モデル地域の設置などが考えられています。また、生態的回廊のための森林づくりや広域にわたるモニタリングも必要です。さらに、保護管理の担い手を育成するために、狩猟者に依存しない捕獲体制の検討や森林整備と保護管理の連携も重要です。対策と並行して、林床植生の状態、農林業被害、シカの個体群の状況や遺伝的交流の状態などをモニタリングすることにより対策の効果を評価していく必要があります。