ホーム | 丹沢大山とは? / わたしたちと丹沢 / オーバーユース問題
オーバーユース問題

+地図を拡大する  国土数値情報(土地利用メッシュ)より作成

丹沢レポートONLINEについて

登山・観光の利用とオーバーユース問題

整備前の花立付近の登山道

戦前の丹沢山地は、深いササやぶに覆われ多くの尾根は縦走が困難なため、山仕事に関わる地元の人や一部の登山家を除いて利用する人は多くありませんでした。しかし、1955年の国民体育大会の登山種目に丹沢山地が使われ登山道や山小屋ができ、1965年の国定公園指定により近隣の大都市から多くの登山客や観光客が訪れるようになりました。10年前の調査では、年間約100万人の利用があると推計され、登山道の損傷や踏みつけによる植生の退行、ゴミの投棄、し尿による水質汚染など、過剰利用(オーバーユース)の傾向が見られます。



登山道整備の現状

整備後の花立付近の登山道

丹沢大山国定公園・県立自然公園には、48路線の公園歩道が整備されており、その延長は合計300km以上にもなります。方向や距離を示す案内標識、丸太階段、ベンチなどを配置するとともに、登山者の踏みつけによる植生退行や裸地化を防ぐために、木道や柵などの整備や立ち入り規制を行っています。また、ボランティアの協力のもとに、植樹を行って植生を回復させる事業や、ゴミの担ぎ下ろしなども行っています。公園歩道は、必要に応じて再整備工事をしています。雨水でえぐれたりぬかるんで荒れている路面や、壊れた丸太階段なども、自然公園指導員などの協力を得て点検や補修を行っています。