開発による変化
丹沢山地では、1950~60年代に国を挙げての植林政策でスギ・ヒノキの造林が大面積にわたって行われ、同時に急峻な山地には林道が建設されました。1980年代には、土木工事の件数が急増し、ダムや送電線の建設などの大規模な工事が相次ぎました。また、丹沢山地は地質的に弱く崩壊が激しいので、多くの砂防・治山堰堤が建設されてきました。丹沢8市町村の1976年から1997年までの土地改変を見ると、森林がダム湖やゴルフ場になっているのが目立ちます。農地に加えて森林も宅地化しています。
開発による土地利用の変化(清川村)
人口の変化
1965年には約440万人だった神奈川県の人口は、現在は870万人を超えました。丹沢8市町村の1965年と2000年の人口を比べてみると、比較的都心に近い秦野市、厚木市、伊勢原市、愛川町などには増加率が高い場所があります。一方、山間や山すそにある松田町、山北町、清川村の人口は、減少もしくは横ばいの傾向にあります。また、この3町村の65歳以上の割合は約20%で、県全体の15%という数字を上回っており、高齢化の傾向も示しています。