地理的特徴 |
概要
丹沢山地は、山梨県・静岡県に接するように広がり、関東山地-富士山の山脈の南東に位置する半島のように見えます。
当山地は神奈川県内では北西部に位置し、県土面積の約5分の1を占める40,000ha余りの一大山塊です。北は道志川を隔てて道志山地と向かいあい、西は富士五湖地域に接し、南西は酒匂川をはさんで足柄山地と向かいあっています。南東では秦野盆地に接し、東は愛甲台地から相模平野に連なっています。最高地点は1,672mを誇る蛭ヶ岳山頂で、ほかに1,500mを越える山は、丹沢山、檜洞丸など9座を数えます。また、丹沢山地の東端に位置する大山(標高1,252m)は、古くから信仰の対象として最も親しまれてきた山です。
丹沢山地は、都心からわずか50kmしか離れていないにもかかわらず、ブナやモミの原生林、ニホンカモシカやツキノワグマなどの大型野生動物、多くの滝を擁する深い渓谷など、豊かな自然がまだ数多く残っている場所です。また、農林業や災害防止を通じて地域社会の支えとなり、神奈川県の水源地域としても重要な役割を果たしています。
水と土再生調査チーム 鈴木雅一 (東京大学) |